縁側の長屋

築43年の木造2階建て長屋を外構を含め改修した。既存塀を撤去することで敷地を街に開き、地域の人も使えるような縁側をつくった。さらに1階の開口を改修し開放的にすることで、1階を住宅以外の用途にも積極的に使え、高齢化した住居地域に若者が流入し、彼らの暮らしが路地を介して地域社会と結びつくような新しい長屋のモデルをつくった。

個々の住宅が閉鎖的で、住民の高齢化が進んだ地域において、賃貸長屋の表層を改修するだけでなく街との関係を改修すべく、既存の塀を撤去し、敷地境界に縁側的空間を設けることで、そこで人が交じり合い地域の人のつながり(ネイバーフッド)が生まれることを目指した。外構においては土の部分も残すことで住み手が庭や農園をできるようにも計画した。建物については1階の開口部を大きくし、外構と連続した土間空間を室内にも計画することで室内外のアクティビティが連続し繋がるようにした。室内の土間や外部テラスに面しても1階床が縁側のように機能し、多くの居場所を有する長屋となっている。この改修によって前面路地を通る通行人とのコミュニケーションは増え、ネイバーフッドは既に変わりつつある。